外壁塗装の塗料は、大きく無機塗料と有機塗料にわけられます。
今回のテーマで取り上げる無機塗料は、外壁の劣化を防ぐために開発された塗料です。
外壁は雨風にさらされるところなので、その劣化を防ぐためなら、無機塗料のほうが普及しそうですよね?ですが、一般的に使われているのは有機塗料のほうなのです。
この記事では、外壁塗装の塗料は、無機塗料と有機塗料ではどのような差があるのかわかりやすくご紹介していきます。
無機塗料と有機塗料の違い
一般的に多く使われる有機塗料は、有機樹脂が主成分として配合されています。
そして、ややこしいのですが、無機塗料も有機樹脂からできています。有機樹脂からできてる塗料のうち、無機物が含まれたものが無機塗料と呼ばれます。無機物というのは、鉱物などの事でこれだけだと外壁に付けることはできません。そのため、有機樹脂の中に無機物を入れて塗料にしているのです。
言い換えると、無機塗料は、無機物と有機物の混合塗料といえます。
一例をあげると、セラミック塗料、セラミックシリコン樹脂塗料が無機塗料です。
無機塗料のメリット
無機塗料ですが、有機塗料と比較して、耐久性が高い、汚れにくい、燃えにくいという特長があります。
無機塗料は一緒に配合されている有機化合物により耐候性など特長が決まるため、メーカーから様々な種類が販売されています。
メリットとして、耐用年数を例に上げると、シリコンやフッ素よりも長く、20年経過しても光沢を維持し続けることができる実験結果があります。
また、汚れが付着しにくいため、美観を損ねることなく、長期間綺麗なまま家を保持できます。水となじむ性質があるので、表面の汚れは雨で簡単に洗い流すことができます。
そして、無機物が配合されているため有機塗料よりは燃えにくいです。
無機塗料のデメリット
無機塗料は、有機塗料と比較すると価格が高く、高級塗料と言われているフッ素よりも高くなります。
そして、外壁塗装業者の技術力により仕上がりに差がでます。悪徳な外壁塗装業者につかまると、高いお金を払ったのに数年で剥がれてしまうという事態も起こりかねません。
つまり、業者の技術力が拙いと無機塗料の価値が打ち消されてしまうのです。少しでも高品質な業者にお願いしたいところです。
それから、好みの問題にはないますが、艶が消せないという特長がデメリットになることもあります。
艶があることは新築のように綺麗というイメージがありますが、見方によっては安っぽく見えてしまうこともあるからです。
注意したい悪徳業者の無機塗料
無機塗料は、表示上では、「機物が入れば無機塗料」ということができます。
「独自のオリジナル塗料だから、価格も押さえられてお得」といわれても、どれくらいの無機物が入っていてどれくらい優れているかは正直分かりません。
保証を付けているから安心と言われても、保証期間内に業者が倒産してしまったりすることもあります。ですから、もし、無機塗料を使うのなら、信頼出来る大手の塗料メーカーのものを使うのが無難です。
まとめ
無機塗料がすべて優秀な塗料というわけではないです。
あくまでも大手メーカーから販売されている塗料を基準としての紹介なので、業者独自のオリジナル塗料などは信頼性が低くなります。
無機塗料は高機能で良い塗料というイメージを利用した悪徳業者もいますので、名前だけでは判断してはいけません。