外壁塗装 光触媒塗料

光触媒塗料は新しい塗料で実績もまだ少なく、日本の大手塗料メーカーからしか出ていない特殊な塗料です。
機能面は従来の塗料よりも優れていますが、価格が高かったり扱いにくかったりとデメリットがあります。

光触媒塗料とは

光触媒塗料といえば、TOTOのハイドロテクトカラーコートが有名ですが、2017年6月26日で生産が停止になっています。
ピアレックステクノロジーズのピュアコートANプラスは現在も生産されています。

その特長ですが、セルフクリーニング機能があげられます。
光触媒という名前の通り、太陽の力で汚れを分解して浮かせ、雨の力で洗い流すことができるのです。さらに、空気を浄化する性能もありますから、自然に優しいエコな塗料と言えるでしょう。

光触媒の耐用年数と機能

光触媒塗料はフッ素塗料と同等の約20年ほどの耐用年数があります。

光触媒の特長であるセルフクリーニング機能を詳しく説明すると、光触媒塗料を塗ってある外壁は、二酸化チタンで塗膜表面を覆っているため、紫外線を浴びることにより活性酸素を発生させて空気中の大気汚染物質を分解してくれるのです。
さらに分解された大気汚染物質は匂いの発生を抑えることができ、消臭効果にも期待できます。

外壁は静電気によって汚れが付着することが多いですが、光触媒塗料は静電気を帯びにくい塗料なので、その点からも汚れや匂いが付きにくくなっています。

光触媒塗料の欠点

光触媒塗料は耐用年数が20年と言われていますが、新しく開発されて数年しか経過していないため、本当に20年持つのかは不明です。
実験結果からの耐用年数ではありますが、実際に環境や立地条件により短くなってしまう可能性はあります。

さらに日本の大手塗料メーカーが販売していないことから、費用も高く価格に見合った価値があるのかを判断するのにはまだまだ時間がかかります。
屋根に使用することが現在はできなかったり、隣の建物が近いと紫外線に反応する効果が薄くなってしまい、本来の効果が十分に発揮できなくなります。

この塗料を扱える業者も少なく価格が高いため、光触媒塗料を使用するメリットよりもデメリットが多くなります。
さらに光触媒塗料は高機能というイメージがありますが、すべての光触媒塗料が良いとは限りませんので注意してください。

効果がはっきりしない点

光触媒塗料はインターネット上で大げさな表現がされている場合があります。
例えば光触媒塗料を使用して150㎡の外壁を塗ることにより、ポプラの木を15本も植えたことと同等なものになると書かれているサイトが多くあります。

このことを強調して紹介されていると勘違いしてしまいますが、ポプラの木を15本も植えるほどの効果が備わっているわけではありません。

植物には二酸化炭素を光合成により酸素に変える働きや、自然ならではの良い働きが沢山ありますが、そういったものは光触媒塗料に備わっていません。
その点を勘違いしないようにしましょう。