高級な塗料というイメージのあるフッ素塗料には、どんな効果や特長があるのでしょうか。フッ素塗料の性能について理解しておくと、費用が多少高くなっても使ってみたいと思うかも知れません。外壁塗装の業界で注目されているフッ素塗料について調査してみました。
フッ素塗料の特長
フッ素塗料は以前は、ビルやマンションなどの外壁に使われることが多かったのですが、最近では戸建でフッ素塗料を使用するケースも増えています。費用が高額になってしまうため選択する人がそれほど多いわけではありませんが、以前と比較すると徐々に増える傾向にあります。
フッ素塗料の特長は、耐久性が非常に高いことです。耐久性が非常に優れているので、外壁や屋根などに用いられますが、特に屋根塗装に使われるケースがよく見られます。
フッ素塗料の耐用年数ですが、15年～20年もの期間塗り替えの必要がないほどです。他の外壁塗装と比較すると1.5倍～2倍ほどの耐用年数になります。
耐熱性に優れていて高い親水性があるため、戸建の塗料としては非常に優秀です。フッ素塗料には防カビ性、防藻性があるものが多いため、家の美観を損ねることがありません。
フッ素塗料は、耐久性を高めるために合成樹脂とフッ素樹脂を使っています。この塗料は汚れをはじく特性や酸性雨に耐える性質を持っており、紫外線にも強いとされているのです。さらに汚れが落ちやすいために、外壁が汚れにくかったり手入れがしやすかったりする特長もあります。費用が高いだけあって長持ちします。
フッ素塗料のメリットとデメリット
フッ素塗料のメリットは耐熱性が高く、塗替えの回数が少なくて済むという点です。長く住む家の場合には、外壁塗装の回数を減らしてメンテナンス費用を浮かせるために、フッ素塗料を使うことが出来るかも知れません。
フッ素塗料を塗ると綺麗な光沢が出るので、家が新築の頃の輝きを取り戻しますよ。フッ素塗料のデメリットは、価格が高いという点です。
しかし、コストは耐久年数や一度の外壁塗装にかかる費用など、トータル面で考える必要があります。信頼できる業者と一緒に、自分の家の外壁塗装ではどんな塗料がベストなのかをじっくり話し合って下さい。
フッ素塗料の外壁塗装の効果はかなり高いですが、塗料の費用も高いので、外壁塗装のコストは上がります。しかしその分耐久性が長いので、長期的な視野で見ると家のメンテナンス費用が安くなるケースもあります。
長期的に考えると安上がり？
フッ素塗料は1回だけで考えると高額になってしまいますが、長期的に考えると主流となっているシリコン塗料よりも安くなる場合があります。最大の耐用年数で計算すると、シリコンは10年～15年程度と考えると3回塗り替えをする間に、フッ素塗料であれば2回で済ませられます。
外壁塗装を依頼すると塗料代だけでなく、足場代がかかるため工事の回数自体を少なくすることにより、結果的に安上がりで塗装ができるんです。あくまでも長期的に考えてのことなので、長く住む予定がない場合にはフッ素塗料にこだわる必要はないでしょう。
知っておきたいデメリット
比較的新しい塗料のフッ素塗料は、従来の塗料と比較するとまだまだ発展途上なのでデメリットも沢山あります。一般的に外壁に使用する塗料と比較すると高級塗料なので、工事全体の費用も高額になってしまいます。
下地処理に時間をかけないような業者が使用すると、本来のフッ素塗料の良さが発揮されません。また塗料の使用が慣れていない業者も多いため、どこの業者でも安心して任せられる塗料ではないのです。
外壁に使用した場合と屋根に使用した場合の耐用年数に大きな差が出てしまうこともデメリットです。外壁には約20年ほど持つ塗料でも、屋根に使用すると15年程度と短くなってしまいます。
メリットも多いですがデメリットを考えると、よほど愛着のある家で資産価値が非常に高い場合などにおすすめです。基本的には特殊なケースでなければフッ素塗装を選択する大きなメリットにはなりません。
意外に多いフッ素塗料についての勘違い
良く勘違いされるのが、フッ素塗料は固いために簡単にひび割れてしまうと言うものです。シリコン塗料と比べてフッ素塗料の塗膜は固いですが、どんな素材に塗るかによってひび割れが生じるかどうかが決まります。
モルタルに塗るとひび割れがしやすくなりますが、優良業者はひび割れしないように弾性タイプのフッ素塗料を選びます。別の勘違いは、一度フッ素塗料で外壁塗装をすると、次もフッ素塗料にしないといけないという意見です。フッ素塗料が登場した当初はそうでしたが、最近は下塗り塗料の性能が上がっているのでフッ素塗料でなくても問題ありません。
